こんにちわ!かずきちです!
みなとカーニバルから発売している「和香様の座する世界」をクリアしました!
シナリオライターが田中ロミオさんという事で、プレイ前から作品に対する期待のハードルがグングン上がっていました!
企画はまじこいや我が姫でお馴染みのタカヒロさんなので「これはもう面白いエロゲが楽しめるぞ!」とワクワクが止まらなかったです!
神様や妖怪が登場する世界観で、主人公も学園を中退し二人の神様のお世話をしていくので非日常感満載でした。
日本神話がモチーフで天津神や国津神が大きなキーワードになり、知識のない人は困惑するけど、ゲーム内の「ふることぶみ」を閲覧するとシナリオに関係ある神話が読めるので、そちらで知識とイメージの補完は出来ると思います。
それではこの作品の内容とゲームの感想など書いていこうと思います!
和香様の座する世界とは
みなとカーニバルが2019年4月に発売した神様姉妹のお世話をするADV
- 企画:タカヒロ
- シナリオ:田中ロミオ
- 原画:みこしまつり(@Mikoshi_Matsuri)
- 価格:6,800円
主人公の遼河が国津神である和香様と妹の琉々葉様のお世話をしながら、妖怪や幽霊が巻き起こす問題を解決していく作品。
遼河は和香様に見鬼の力を与えられ、その力を使うと対象の妖力値(強さ)や特徴を知ることができ、敵の強さが可視化されるのも面白いところ。
ギャグを挟みつつ妖怪とのバトルシーンも楽しめ、ホラーな部分も所々あるので刺激が欲しい人にはすごくおすすめな内容。
プレイ時間について
総プレイ時間は25時間。シナリオは基本一本道だけど結構ボリュームがありました。
選択肢が多いのと、神話にまつわる物をビックリマン風に描いたシールを集め、ふることぶみを既読しないとシナリオのフラグが立たないので自力でプレイするのは結構大変です。
シール集めが大変で、シールが手に入る選択肢は見ただけでは分からないし、バッドエンドを見た後にタイトル画面の左上に出てくるシールの回収もしないといけないので序盤は苦労します。
オートセーブ機能が付いてるので、選択肢前でセーブしていなくても取り返しのつかない事にはならないし、未読まで瞬間スキップ機能もあるので時間を掛ければ自力でも攻略は可能です。
Hシーンについて
Hシーンは全部で10シーンあります。イラストはムチムチ感がありエロく、声優さんもベテラン勢ばかりで実用性は高いです。
- 和香:3シーン
- 琉々葉:3シーン
- 都:1シーン
- 九尾の狐:1シーン
- 藤子:1シーン
- べんてん:1シーン
個人的に冒頭で見れる和香様とのHシーンはいまいちでした。
神である和香様は人間のセックスの仕方に興味が向いているだけで全然喘がなく、逆に興奮気味の遼河との温度差もあり実用性は低いです(イラストはエロい)
ちょっと残念だったのは半妖怪の根津にHシーンが無いところ。終わってから「見たかったな~」という気持ちがふつふつと沸き上がってきました。
作品の魅力を紹介
- メインキャラもサブキャラも多くみんな個性豊か
- ベテラン声優の演技の安心感
- 日本神話に詳しくなれる
和香姉妹が神様という事もあり、日常パートは常識外れな珍事件が巻き起こります。サブキャラはゆうゆう亭の店長の稲倉 宗秀が不幸体質と疑似二重人格が面白くて魅力的。
序盤にて遼河が和香様から逃げるシーンが、伊邪那岐が黄泉国で伊邪那美から逃げる神話をなぞっているなど、少しだけど日本神話をうまく溶け合わせて物語が構成されている為、自然と神話の知識が身についてきます。
伊邪那岐や天照の事は有名だから知っていますが、他にも様々な日本神話が持ち上がってくるので、知らない神話の知識が増えて雑学につながるのも良かったですね。
ここからはシナリオの感想をネタバレありで書いていくので未プレイの人は進まないようにしてください!
シナリオ感想
この作品はシナリオが一本道になっているので、遼河と邪心姉妹の出会い、中盤までの妖怪退治編、そして最後は神話が大きく関わる神の物語の3つの構成になっています。
それぞれのシナリオに分けて感想を書いていこうと思います。
邪心姉妹降臨編・九尾狐編
序盤はいきなり妖怪の住むホラーハウス事件を解決する場面から始まり、途中で遼河と和香様たちとの出会いまで遡ります。
遼河は祖父が残した神社で生活するのだが、その神社にある井戸の中に和香様は封印されており、早くもホラー&ミステリーな展開が起こりすごくワクワクとさせられます。
空腹状態の和香様の胃袋を掴むことで、神官としての役目を与えられ神々の話を教えてもらったり、逆に現代の常識を教えてあげたりと案外まともな日常は心地よかったですね。
和香様は美しい容姿におおらかであり頼もしい存在で、しかも声優はさくらはづきさんということもあり、一番のお気に入りヒロインです!
妹の琉々葉様が登場してから日常はかなり賑やかになっていくので、ここからシナリオの面白さのエンジンがかかっていく感じがします。
琉々葉様は脳筋で物事を考えるのが得意じゃないけど、ロリな見た目もあり可愛いので何でも許せちゃう。声優の五行なずなさんが多彩な演技を見せてくれたのも良かった。
ホラーハウス事件解決後は、地主の山形から本格的に妖怪退治の依頼を受けるようになり、そこで悪さをしてる九尾の狐を退治する事に。
大物の妖怪なので白熱したバトルが見れると期待していたけど、和香様が瞬殺して終わってしまうw
和香様の力がどれぐらいが分からないけど、まさに桁違いの数値を持ってると思い知らされ、どんな妖怪が来ても敵う奴はいないのでは?ってなってしまいました。
酒呑童子編・ぬらりひょんの娘婿編
九尾の狐の後は、鬼の大将の酒呑童子や妖怪の総大将であるぬらりひょんも出てきました。
酒呑童子は過去退治されていて、現世に蘇るが妖力値はたったの2桁しかないのでくそ雑魚ナメクジ。
そこで酒を呑みまくって強くなっていき、力が増大していく過程はやばさを感じつつも、自衛隊や戦車には絶対に勝てないのが分かり、一人意気消沈する酒呑童子はすごく笑えましたw
みなとカーニバルらしさがあり、ギャグに特化していた面白シナリオでした。
最後に一億円越えのロマネコンティを呑み、10倍の強さに跳ね上がった酒呑童子にはメッチャ興奮させられましたね!
ちょっとやばいかも、そう思っていた時期が自分にもありました。敵に背を向け油断した琉々葉様に迫る酒呑童子だったけど、4クリックで撃沈…
最初から最後までギャグに振り切ったこのシナリオは、作中でも好きな部類に入りますね~。
この次はぬらりひょんの娘婿のキバが登場し、かつての百鬼夜行会を復活させるために動きつつ、神の介入なども見えてきて今までとは違い、若干シリアスな空気も出してきました。
酒呑童子編に比べシリアス・ホラーが強くなっていき、そのギャップもあってか正直退屈な場面でした。
和香様と琉々葉様がいれば大抵なんとかなると思ってしまったので、妖怪が何を企もうとも簡単に解決するのが見えてきてしまうのと、似たパターンの展開に少し飽きが来てしまいました。
ただ、ぬらりひょんの娘の杏の声優が青山ゆかりさんで、日傘女は北都南さん、そして藤子役の風音様がいい感じに悪役でゲスキャラの演技が見れたのは大変良かったですね!
綿津見のまぼろし編・和香様の座する世界編
最後はついに神様が登場する神話編。作品における重要な事柄が明らかになっていきます!
今までのドタバタ日常劇と打って変わり、天津神である天照が天之御中主神と共に神話再演という形で、世界を救いながらも神話を自分たちの都合のいいように作り変えるという計画が明らかになる。
須佐之男命が高天原に攻め入り大暴れし、その行いに恐怖した天照が天岩戸に籠るのは有名だけど、作品内では実は弟の須佐之男命に強姦されたショックで隠れてしまったという説が出てくる。
神話は詳しくなかったけど、一つの神話に複数の伝わり方があることを改めて知ることが出来てとても面白かった。
神話は複雑でいくつかの解釈が発生するので、そこをこの話に組み入れたのはさすがだと感心しました。
和香様たち姉妹は正直名前だけでは、国津神のどの神様かピンと来なかったのでオリジナル設定かな?と思っていたけど、ちゃんとそこについても解明されたので序盤からかなり気になっていたこの問題も解決しスッキリ!
けれど、シナリオの盛り上がりとしては最高潮で終われなかったのはすごく残念だった。
不安定な世界を安定化させる為に、これから遼河と和香様と琉々葉様は現世のいる唯一の神として、天照たちに変わり神話再演(初公演)を行い、日本を救っていくのであるという終わり方を受け入れるのに時間が掛かった。
神パワーが働いたせいかこの辺の話はかなり複雑で、自分もちゃんと理解出来てるかは分からない。
元々世界を救うとか大それたことがテーマではなく、和香様のお世話をする物語で、最初から最後までそこはぶれないのでそのように納得しました。
総評
中盤がシナリオの面白さのピークで、終盤は神話による少し複雑なロジックがありやや失速気味でした。決してつまらないわけでは無いがちょっと残念だった。
いっその事和香様が天津神たちから日本を略奪し、真の神様として君臨する締め方だったらスッキリしたかもしれません。
キャラクターは人間、妖怪が立ち絵有り無しに関わず大量に出てきて場を盛り上げてくれた。
モブを真っ黒な姿で映したのはうまく臨場感も伝わったので、予算を大きく掛けずに面白いことに挑戦したのは素晴らしい試み。
一番好きなサブキャラは宗秀店長。普段の一人称は僕だけど幸せに包まれる時に現れる一人称が余になり、口調も自信満々な感じになるのが楽しかった!
BGMは「天地生滅の理」「迫る危機的状況」「怪異に遭遇したい時は」あたりがすごく耳に残るし、ツボでしたね!
日本神話は天地開闢、海幸山幸など他にも出てくるので神話好きな人には是非やって欲しいです。
終わりに
ここまで和香様の座する世界のクリア後の感想を読んでくださりありがとうございます。
舞台となる葉倉は鎌倉市をモチーフになってるが、江ノ島はごまかさずそのまま地名として使って何の違いがあるのか分からないけど、一つだけ言えるのは江ノ島に行きたい!ということ。
過去に一回だけ観光で遊びに行ったけど、今度は聖地巡礼として行きたいと思います!
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