世間では大変好評である「アメイジング・グレイス」をクリアしました~。
季節は冬、記憶喪失の主人公にオーロラに囲まれた小さな町を舞台にしたタイムリープ物。
伏線回収がすごいと話題になっていたので自分も超期待しながらプレイしてたけど、仕掛けられた伏線のいくつかはある程度予想出来てしまった為、この伏線回収のすごさや終盤の瞬間最大風速なるものを楽しめなかったのが本音です。
アメグレはシナリオのいいキャラゲーというのが自分の中の位置付けで決してつまらないものではなく、何週も同じ12月を過ごすけど最後がどうなるかはもちろん気になるし、キャラ同士の掛け合いなんかも楽しかったのはさすが人気のあるシナリオライターだなと感心しましたね。
それでは作品の事やゲームの感想について触れていきたいと思います!
おすすめ度3.5
アメイジング・グレイスとは

出典:アメイジング・グレイスより
きゃべつそふとが2018年11月30日に発売したエンドレスクリスマスADV
- シナリオ:冬茜トム(@tom_fuyuakane)、しげた
- 原画:梱枝りこ(@riko0202)、よねぞう(@ymgy)
記憶喪失の主人公シュウがユネとサクヤという女の子達に助けられる所から物語が始まる。
舞台となる町はオーロラに囲まれ中世ヨーロッパ風な作りの家々が立ち並んでるのが特徴的。
そんな町で主人公は聖アレイア学院に転入し、そこでは芸術を大切にし創作活動に励む学生たちがいる事、101年前にアポカリプスが起き外の世界が崩壊したことなどを知っていく。
そして12月25日のクリスマス、ユネ達が住む芸術の町に再びアポカリプスが起こりこの現実を受け入れたくない彼女の願いによりシュウとユネは不思議な空間に移動。
ここから二人によるアポカリプスを阻止すべく長い長いタイムリープ物語が始まっていきます。
プレイ時間
総プレイ時間は32時間。共通が長くヒロイン3人分とサブキャラ4人分のシナリオを見た後、ようやく物語は終盤に差し迫るのでボリュームはある。
キャラ同士の会話のテンポは楽しいし、なぜアポカリプスが起きるのかを特定の人物に絞り探るうちに、ヒロインと恋愛関係に派生したりする構図は中々面白かった。
自力攻略は可能で進め方も自由でいいと思うけど、丁寧にストーリーを進めるなら4章(キリエの絵画)から順番に進めるといいです。
Hシーンについて
H度3
全部で16シーン。
ユネ、キリエ、コトハ、サクヤのみでそれぞれ4シーンづつ用意されている。残念ながらサブキャラのリリィとリンカはありませんでした。
純愛物らしく恋人同士のイチャイチャシーン豊富で、性知識が皆無だったユネがセックスする度にエロくなっていくのとコトハの授乳手コキのシーンがとにかく最高だった。
サクヤの見た目が好きで胸も一番大きいけれど、着衣Hばかりで肌色が少なく性器の露出がないCGもあるので実用性が低いのが残念でしたね。
この次はネタバレありの感想を書いていきますので、見るとやる気が薄れる方はこれ以上進まないようにしてください!
シナリオ感想

出典:アメイジング・グレイスより
序盤からたくさんの謎に包まれたアメグレ。
アポカリプスはなぜ起こったのか?崩壊したはずの世界から来た記憶喪失の主人公、なぜこの町にだけ奇跡が起き人々は生きているのかなど気になる事はあるものの、記憶を失った主人公とともにプレイヤーはこの世界に起こった事や実際に存在する芸術作品などに触れて進んでくテキストは丁寧で読みやすかった。
現実の芸術作品や芸術家の名前など出てくるけど、ピカソやゴッホ、ミケランジェロなど有名な人しか分からず、ルーベンスの「パリスの審判」やヒエロニムス・ボスの「快楽の園」などまったく知識がありませんでした。
知らなくても作中で詳しく説明してくれるので気にならなかったけど、こういった芸術作品に明るい人にとっては嬉しい演出だし、その作品の人物を知るにはアトリビュート(持物、目印)に注目すればいい等知らない事が学べるのもエロゲのいいところ。

出典:アメイジング・グレイスより
アポカリプスの真相が世界の黙示録ではなく、現代アートの登場により今までの芸術に対する見方や作品の在り方、評価などに大きな変化が訪れたことを表してるのは面白いなぁとは思った。
この町についてネタばらしした時に思ったのは多感な少年少女時代をよく分からずに親元から離れ、世界が滅んだなど嘘の事実とともに成長していくのは自分としては可哀そうだなと思う。
おまけに文字や記号など義務教育で習うものを学ばず、キリエのようにこの年から日本語のひらがなから学んで行かなきゃならないし、外に出るなら電車の乗り方やスマホの使い方など僕らが当たり前に出来てる事を町の中の人は成人を迎える年齢で知識を吸収しないといけないから大変だよなぁ、なんて捻くれたことを考えたりしましたね。
リンゴ関連の奇跡については最後まで謎だったから残念。そこだけファンタジー要素があったのでリンゴも科学的な物で理由づけされていたらまじに神ゲーになれていたはず。
シナリオの満足度は低いけど、事件後に新年を迎えて大喜利やら一発芸で盛り上がる様子を見て楽しめたのでシナリオのいいキャラゲーとしては良作だと思います。
キリエについて

出典:アメイジング・グレイスより
小柄な見た目からでは想像できないぐらい男勝りな性格で言葉遣いが荒い監督兼名女優。声優は桜田紅さん。
初登場時は創作物である映画を制作中で荒っぽい喋り方に惹かれはしなかったが、ムードメーカーな所や個別で見せたギャップや様々な顔に心惹かれる物があります。
4章ではキリエと恋仲になれるのだが、キリエに壁ドンされたシュウと同じく自分も彼女のクールな一面に惚れこんでしまった!
恋人同士になると照れたり女の子らしい反応を見せるようになるのがギャップ萌えだし、好感度が右肩上がりで最初の印象がガラッと変わり目が離せないヒロインとなりました。
酒に酔うと泣き上戸となって感情を爆発させるのも普段は見せない表情だったのでみんなでお酒を飲む会は毎回にやにやしちゃいましたねw
コトハについて

出典:アメイジング・グレイスより
シュウたちの一個上の先輩で見た目通り学業も優等生なヒロイン。声優はよもぎすふれさん。
年上キャラだけど同年代に裸になりたがる奴とか外の世界の秘密を知りたい不良がいたせいか尖った部分があまりなく特に印象に残っていない。
シュウをヌードモデルにして男性器ばかり書いてたりキリエの映画の主演だったなーぐらいで、他キャラが強すぎて影に埋もれてる感じだった。
サクヤについて

出典:アメイジング・グレイスより
後輩なのに一番胸が大きく年下だけど性格は落ち着いている少女。声優は藤咲ウサさん。
なぜか最初からシュウへの好感度が高かったのと、彼女の発言から「この娘もタイムリープしている?」みたいな違和感を覚え怪しさMAX。
サクヤ側の事実を知ったら色々と衝撃が。ある人物と兄妹である事が明かされるけど想像つかなかったし、これにも「伏線だー!」なんて騒いでるようだが自分には後付け設定にしか思えなくて萎えた。
彼女がシュウの事を好きな理由は意見が分かれそうな気がする。自分は少しサイコパスな印象を受けたのでサクヤに感情移入出来なかったですね。
ユネについて

出典:アメイジング・グレイスより
七色の声を持つ天然でみんなから愛されてる女の子。声優は月白まひるさん。
メインヒロインでありシュウと運命共同体なユネは見た目も勿論の事ちょっとポンコツで笑顔が可愛く、酒を飲むとオラオラな態度で絡んでくるやっかいな所も含めすべてが愛おしいと感じるヒロイン。
シュウと一緒に最初から最後まで愛する町を悲劇から守るために、まさに命を削ってでも阻止しようとしたユネの覚悟は心に刺さりました。
シスター・リリィについて

出典:アメイジング・グレイスより
聖アレイア学院の教師であり真面目な性格の裏で実はむっつりなとこも。声優は桜上水琥珀さん。
町の運営に一役買ってるのは明確で黒幕側だとは思ってたが、シュウのアポカリプス阻止に対しては割と傍観を決めてたから最後まで読み進めないとはっきりしない立ち位置でしたね。
声優さんの演技について色々と言われてるみたいだけど、表名義を知り好きなアニメキャラを演じてる人なので自分としては違和感なく聞けたし、真面目とむっつりすけべの狭間なリリィ先生が最後まで可愛かったので許せてしまうレベル。
終わりに
シナリオは思ってたほど衝撃は受けず、伏線やその回収についてはばらまき過ぎなのと自分も気にし過ぎたのが原因で楽しめなかったのは非常に残念。
世界観やキャラの掛け合いは見てて飽きない内容だったので、シナリオライターさんの別作品やる時は伏線については深く考えず騙される気持ちで読み進めた方が楽しめるのかな?
パッケージ版はプレミア価格で中古でも高いので、購入するならFANZAなどで30%~50%OFFしてる時に購入するのがおすすめです。