だいぶ前にFANZAのセールで購入した「超電激ストライカー」をクリアした。
元となる電激ストライカーにシナリオとキャラクターを追加し、演出面も強化されたリメイク作品なので未プレイの人はこれですべて完結するから迷ったらこれを買えばいい。
バトル物だけど日常パートではクスっと笑えるシーンがあったり、主人公と敵が同じアパートの隣通し(なぜか気づかない)などツッコミ所も多く細かい事が気にならないなら楽しめる内容だと思う。
戦闘シーンでアニメパートがある珍しい演出があったり、OPを熱血な歌で有名な遠藤正明さんを起用するだけでなく、ライバルキャラにアニメ界の人気声優である緒方恵美さんも出演してるので気合の入れようがハンパじゃない作品だった。

それではこの作品の内容とゲームの感想など書いていこうと思います!
おすすめ度3.5
超電激ストライカーとは

ブランド | OVERDRIVE |
発売日 | 2012年7月27日 |
シナリオ | 卑影ムラサキ、小林且典 |
原画 | 片倉真二 |
どんなお話?
主人公の結城ヤマトは正義の味方に憧れるどこにでもいる少年。幼馴染の本郷はるながいじめられているとすぐにかけつけるがいつも返り討ちになってしまう。
ある日、親の都合で引っ越す事になったはるなは別れの日に見送りに来てほしいとヤマトにお願いする。
はるなを守れない悔しい気持ちと別れに対する悲しい気持ちを抱えて神社にいると、思い出コレクターという思い出と引き換えにその人の願い事を叶えてくれる不思議な老人と出会う。
ヤマトは思い出コレクターと契約し漫画に出てくるヒーロー「電激ストライカー」になるのだが、まだ小さかった彼はすべての思い出を取られてしまい、目が覚めると契約通り電激ストライカーとなっていたが、今までの記憶を失くしてしまっていた。
数年後悪の組織であるバルボラ帝国が日本を侵略するという情報を掴んだヤマトは日本防衛の為、ヒーローとしての戦いに身を投じていくのである。
プレイ時間

総プレイ時間は20時間。
零の章、天、空が元々あるシナリオで、愛の章、鋼、光が超になって追加されたシナリオとなっています。
選択肢は多くないけど既読のお話を進める事が多く、追加された鋼の章は零の章の後に突入するシナリオの為、攻略サイトなど見ながらプレイする事をおすすめします。
Hシーンについて
H度3
回想にて7シーン
ヒロインのはるなとさやかが2シーンづつ、超でヒルコ、リン、クリエが1シーンづつ追加されました。
シーン数は少ないが一回のシーンでCGを1~3枚使ってて声優さんの演技もありけっこうエロかったです。
はるなとさやかは普通の恋人Hだが、ヒルコが緊縛でクリエが犬耳首輪プレイなのは結構攻めてましたねw
この次はネタバレありの感想を書いていきますので、見るとやる気が薄れる方はこれ以上進まないようにしてください!
シナリオ感想(共通)

幼い時のヤマトが思い出コレクターに願いを叶えてもらう所から物語が始まるが、電激ストライカーになりたいという願いはまだ幼いヤマトには思い出が足りず中途半端な形で叶ってしまい大変なことになる。
今までの記憶を失い漫画の電激ストライカーの主人公の人格が宿り、そんな彼も状況が分からず突然子供の姿になり今いる場所から元の世界よりも未来に来てしまったと勘違いするが、戦うべき敵であるバルボラ帝国の事は覚えているのでその時が来るまで準備を怠ることは無かった。
数年後成長したヤマトはバルバラ帝国の出現に気づき敵と戦うためアパートを借り、近くの学校に通いながら戦う日常を送っていくが結構ツッコミ所満載で面白かった。
戦闘描写はイメージがつきやすく対多数での戦いでも複数の武装を使いこなし互角の戦いを見せてくれるが、何故か同じアパートの隣同士という状況で顔を合わせてもお互いに気づかないのは最高にギャグという感じだった。
ヤマトはマフラーで口元とか隠してるからワンチャン気づかれないかもだが、ロッシュもフェニックスも服装ぐらいしか違いが無いから普通は気づいてもおかしくないだろと、この辺は終始気になってしまう。
バルボラ帝国の連中が街や建物は破壊するが人々は襲わないのは、漫画のキャラクターであることが大きく影響を受けてそうだし、元となった電激ストライカーは知らないが少年漫画だと思うのでそういった描写も描かれていないんだと思う。
零の章(はるな)

一週目はスタンダードに零の章に突入。超電激ストライカーなら愛の章もいけるらしいが未プレイなのでこっちを先に終わらせた。
ヤマトやバルボラ帝国の刺客たちは実は漫画の登場人物だったという事が明かされる衝撃的な展開で、敵側が元となった漫画「電激ストライカー」を利用して作戦を立てるメタ的な描写もあり予想外な流れとなる。
序盤に登場した思い出コレクターが再び現れるんだけど、自分がうっかり落とした幼少時のヤマトの思い出がミラー大佐と融合し、取り戻さないと8時間以内に漫画のキャラが消滅しちゃうからなんとかしなさい、という支離滅裂な事いうからバックログで何回も確認してしまった...
「ヤマトに契約違反が発生したからペナルティな」という主張だが、何回読み直しても「ヤマト悪くなくね?むしろ思い出コレクターのボンミスじゃん」ってなってここは解せない展開でしたね。
幼い頃のヤマトの思い出(心)と融合したミラー大佐は事の顛末を理解し製作者である結城大介の所に行くが話を聞いてもらえず、設定にある悪の心が大きくなって暴走しこの章のラスボスとしてヤマトと戦う事に。
終盤なのでバルボラ帝国の刺客が暴走ミラーに殺されてくけど、ロッシュが結構活躍し輝いていたのでかっこよかった。銀断のロッシュの二つ名は伊達じゃない!
恋人であり大介の願いでストライカー烈となったはるなの協力もあり、なんとかミラーを倒した日本は平和になり一件落着で終わる。
ヤマト(幼)からすると本来は自分が電激ストライカーとなって悪と戦いはるなを守りたかったのに、その体はヤマト(大)の物になっているからそれが許せなくて、最後まで分かり合えなかったのはむなしかったな。
ヤマト(幼)とミラー大佐を演じる声優の緒方さんが交互に演技するのがすごくてさすがベテランだ...!ってなったのはいい思い出。
天の章(さやか)

もう一人のヒロインのさやかを軸にした物語で新キャラも色々登場するし、面倒見のいいさやかが活躍する話なのでかなり面白かった。
零の章では敵だったミラーやロッシュたち先遣隊組と共闘し新たな敵であるカーチス准将と戦ったり、さやかの重大な過去が明かされたりと王道的なストーリー展開を見せてくれる。
ストライカーである事を隠してるヤマトを気に掛けるさやかが彼の事を気にかけつつ、だんだんと惹かれていく様子がよかったし、ストライカー天の服装が露出多めでエチエチでおへそが出てるのが特にいい。この衣装考えたの天才すぎる。
全女性キャラでさやか推しの自分には彼女の活躍や熱いストーリー展開を繰り広げるから天の章が一番好き。
敵にさらわれるのとかヒロインとして完璧だし、喫茶店で働く姿も可愛くてこんな可愛い子がいるなら毎日通いたくなっちゃうぞ!
空の章(Ture)

天の章の続きからで電激ストライカー最後の話。ここではヤマト(幼)が主人公となり彼の目線で物語が進み、はるなのモデルとなったヤマトの幼馴染である春菜がストライカー空としても登場し、天の章で倒したカーチスと再び戦うストーリーとなっている。
春菜がストライカーになったのは借金だけ残し自殺した両親の影響で、その時に思い出コレクターと出会いヤマトとの思い出と引き換えにストライカー空となり殺し屋として闇の世界の人となる。
ヤマト(幼)と再会したことをきっかけに心を入れ替えカーチスの野望を阻止しようとするも負けてしまい、思い出コレクターと無理矢理契約させられてカーチスに最強の力を与えてしまう。
思い出コレクターに差し出す思い出は自分の物ではなくていい理不尽な仕様なのは正直納得しかないし、それなら悪い奴のやりたい放題だと思ったので、零の章に続きこの作品において最低最悪な存在である事を改めて思い知らされた。
引っ越しをきっかけに階段から転げ落ちるように人生最悪な方に行く春菜がとにかく可哀そう。この作品で一番不幸なヒロインでした...
最強の力を手にしたカーチスだが、春菜を守る事を誓ったヤマト(幼)の命を燃やした一撃で勝利することができて、最初こんな化け物どうやって倒すんだよと思ってたから「正義は必ず勝つ」を体現した紛れもなくヒーロー物だったシーン。
ヤマト(大)は国の為にストライカーとして戦い、ヤマト(幼)は一人の女の子の為に悪と戦うのがどちらもちゃんと正義のヒーローとして描かれていたのは良かったです。
春菜はヤマト(幼)の思い出を貰い明るい性格に戻り、ヤマト(大)達も元の漫画の世界に戻り綺麗にまとまっていたが、正直ヤマト(幼)も死亡させずに春菜と一緒に幸せになって欲しいというのが自分の願望でしたね。
そんな結末だったら最高のエンディングとなり、この作品メチャクチャ好きになっていつまでもいい思い出として自分の心に残り続けたことでしょう。
愛の章(ヒルコ)

女であり少女であり美少女なヒルコ少尉とヤマトの恋を描くお話。
料理上手なヤマトより自分の方が優秀であることを見せつけつつお金を稼ぐ一石二鳥な「奥さん屋」を始めることをきっかけに、だんだんとヤマトに恋心を抱いていってしまうヒルコの愛らしい一面が見れるファン待望の内容となっていました。
お互い好きあってるけどヤマトはヒルコ達の正体に気づいてしまい悩むが、ヒルコたちはヤマトが倒すべきストライカーであることを知らずにすれ違いの毎日が続くのはもどかしく、ストライカーを倒しヤマトとの幸せな家庭を手に入れるべく最後の作戦が決行される。
この戦いでヤマトは重傷を負い、ストライカー零がヤマトだと気づいたヒルコは彼を助ける為に思い出コレクターと契約。そしてヤマトも重傷なヒルコを助けるために結城ヤマトとしてでなく、ストライカー零として契約を結ぶ特例を認められ二人は今までの記憶を失う代わりにただの人間となり恋人として歩んでいくのであった。
あのヒルコが愛に目覚めるのは意外だったし、日本を守るために戦ってきたヤマトがその使命を放棄し、愛する者の命を救うためにすべてを差し出したのはまさに愛が成せる行いだと感じるシナリオでした。
ぶっきらぼうで軍人みたいな喋り方だったヤマトが記憶を失い年相応な喋り方をするのはここでしか見られないレアな一面で少し驚きましたが、戦う事から解放され二人には普通の人生を送って欲しいと思えるいい終わり方だったと思いますね。
鋼の章(リン&クリエ)

零の章から繋がっていてリンと新キャラのクリエを攻略することが出来る物語。公式に載ってないが二人は姉妹という関係なのでちょっと意外でした。
クリエはヤマトと同じく任務に忠実で平和な日本の社会ではちょっと浮いちゃうような性格をしていたけど、妹想いでお姉さんキャラとしては素敵なヒロインでした。
リンも先遣隊のメンバーがマリー以外死亡してさみしい場面もあるが、ヤマトやクリエの存在に励まされ前向きに生活出来ていて良かった。声優が五行なずなさんな所もグッド。
ここでもカーチスが出てきたり研究所に行ってクリエとリンの治療するの天の章と流れが一緒だから最初はマンネリだと感じたけど、暴走するクリエの義手を意識だけ移されたリンが制御し姉妹二人で戦う展開は二人の絆を感じるしストライカー鋼として復活するの熱かった。
ヤマトも新しいストライカーユニット「神威」を装着しパワーアップしてカーチスと戦うのはいい流れだったけど、いかんせんカーチス強すぎて押し返されたのは残念すぎる。
そんなカーチスに勝つことが出来たのは零、烈、鋼の3人の華麗なチームワークが決まったのと零と烈の合体技「双竜」が決めてくれたから。協力技っていいよね!って思わせてくれる瞬間だった!
光の章(Ture2)

鋼の章からの続きで作品としてはクライマックスとなるので、バルボラ帝国や親玉であるバルボラ帝がついに登場する。
実は結城ヤマトと思い出コレクターとの契約が不完全だったことが同じ力を持つバルボラ帝から明かされ、ヤマト(幼)を助け世界を元に戻すか、逆にヤマト(幼)を思い出コレクターの世界に閉じ込めてこれからもこの世界で生きていくかの2択を迫られるけど、正義の味方のヤマト(大)はヤマト(幼)を助ける事を当然選び世界は元に戻っていこうとする。
そんな中で生きていたカーチスの逆襲やバルボラ帝の秘密兵器で最強キャラのオルレアン大将が敵となるが、ヤマト(幼)の活躍とバルボラ帝の力でこれを撃退。
W主人公的な感じだったけどやっぱこの作品の主人公はストライカー零である結城ヤマトだと自分は思いますね。
ヤマト(幼)やジャックに春菜が元の世界に戻るまで、カーチスの部下たちを足止めし傷ついたヤマト(大)は死んでもおかしくないダメージを受けていたけど、EDが流れ終わるときに車椅子に座りはるながそばにいたシーンを見て「生きててよかった!」と心の底から思えたので。
ヤマト(幼)は結局当時の幼い姿で両親の元に帰ってきて、幼馴染の春菜は成長してその後の二人がどうなったかは不明だけど、小さな男の子を救って思い出コレクターの邪魔をして不幸になる人から助ける正義のヒーローにはなっているようで安心しました。
思い出コレクターの存在も異質だけど、漫画のキャラ達のバトルについていけるテキサス忍者のジャックも地味もすごい。
あまりその辺の深堀も無かったが女の子なのに男湯入らされたり、ジャックの日記にてふたなりではないかと疑うように仕向けられてネタには困らない不思議キャラだったな。
終わりに
少年漫画のノリな熱血バトル物だけど日常回も楽しいし、ストライカー達がだんだん増えてく熱い展開もあって結構面白かった。
作中でアニメシーンの演出があるのは当時もだが令和の今もすごいことだと思う。製作コスト考えるとほんとすげーし楽しめました!
無印版だと色々消化不良が起きそうだしボリューム不足もあるが、超電激ストライカーで演出強化にシナリオ追加と楽しめる要素増えたので自分としては満足いく作品です!
おすすめ度3.5