廃村少女シリーズの新作である「廃村少女[弐] ~陰り誘う秘姫の匣~」をクリアしました!
今回は海辺の廃村が舞台。前作のように主人公達がHな気に当てられる酒池肉林な様子を楽しみつつシナリオ面も凝った内容となっていたので満足度は高いです!
正直前作が良かった(特に籠女)のであまり期待してなかったけどいい意味で裏切られたw
ヒロイン数は減ったけどその分一人一人のエピソードは深まったし、主人公たちの幼い頃の回想なども出てきて読みごたえはあった。
前作をプレイしないと楽しめない作品ではなく、弐からでも遊べる内容なのは新規に優しい配慮となっていて良かったと感じます。
それではこの作品の内容とゲームの感想など書いていこうと思います!
おすすめ度4
廃村少女[弐] ~陰り誘う秘姫の匣~とは

ブランド | エスクード |
発売日 | 2025年7月25日 |
シナリオ | 薄迷、御導はるか |
原画 | たかしな浅妃、あおいあいう、蒼瀬 |
どんなお話?
7年前の災害が原因で廃村となった故郷である心珠町を訪れた主人公たちは、シンジュと名乗る謎の少女と出会い幽世という異界に閉じ込められてしまう。
幽世ではケガレという良くないものの影響で興奮状態になりセックスに溺れてしまい、彼らはシンジュとオハコ様が望む「子を孕み町を人で満たす」目的の贄となる。
主人公たちはオハコ様の正体や町が隠していた秘密を調べながら、元の世界に戻る方法を探さなければならないのであった。
プレイ時間
総プレイ時間は20時間30分。
ヒロインは5人でルートロックは無い為誰からでも攻略は可能だが、Trueは全ED後じゃないと解放されない仕様になってる。
自分は七々瀬→鈴→やちよ→陽渚→シンジュ→Trueで攻略。
Hシーンについて

H度4.5
回想にて44シーン、以下内訳
- シンジュ:8
- 陽渚:7
- やちよ:6
- 鈴:8
- 七々瀬:5
- 複数:10
幽世のケガレの影響で肉欲のままにヒロイン達を犯すのも、犯されるヒロインたちもまんざらではない廃村少女ならではの演出は相変わらずでみんなエロかった。
水着Hや巫女服にメイドなどコスプレに力を入れていたのは良かったと思う。水着Hは全員にあるわけではないがイベントとして取り入れてくれるだけでほっこりとしたから最高。
個人的にはやちよが1番エロかった。普段物静かなヒロインがHシーンでは積極的になったり、他のヒロインよりケガレに耐性があるから抗おうとしてるのに主人公に責められ抵抗できなくなっちゃうのとかね。
次点で陽渚かな。声がエロ可愛くてそれだけで興奮が収まらない。彼女だけ首絞めセックスという特殊性癖の持ち主しか喜ばないシチュがあってこれはやっぱいまいちだった。マジに苦しそうな演技でベテランの凄さは感じたが正直抜けない...
この次はネタバレありの感想を書いていきますので、見るとやる気が薄れる方はこれ以上進まないようにしてください!

10,780円
作品感想(共通まで)

ゲームが始まると主人公と祖父の会話で「約束の大切さ」が語られ今作では終始重要なテーマであり、この約束を守らなかったことで村や人々に災厄が降り注いだり、主人公とヒロインたちにも関わってくるので基本的に頭に入れながらプレイしていました。
前作である廃村少女 ~妖し惑ひの籠の郷~をプレイ済みだったので、あちらが山の中を舞台にしたのに対し今作では海辺に近い町を舞台にしていたので、違う形の廃村感が味わえるのは良かったと思う。
今回の廃村となった心珠町に主人公やヒロインたちは大なり小なり縁があり、その設定の為幼少期の回想が度々出てきたりする。水着姿で海辺で遊んだり温泉シーンがあるなど明るい雰囲気が出てたのも、前作との差別化を結構意識して作られていると感じましたね。
みんなまとめて幽世に閉じ込められてしまうのではなくだんだんとヒロインが増えていく形式だが、幽世内のケガレに触れると発情する流れは前作と変わらない。
初めてのセックスがこんな形で起こり最初はショックだったヒロインたちだけど、ケガレが災いとなってるのとやちよ以外は主人公の人柄を知ってるのでそこまでパニックにはならない。
元の世界に戻る為に重要な場所を調べていくが、この工程が結構長く10時間ほど選択肢もほぼ無く進むので正直退屈ではあった。
誰もいない廃村だが、かつて過ごした町なので思い出もあったり海に近いからか空も明るかったりと、前作みたいに得体のしれない廃村(集落)の不気味さは薄れていたかな。
都築 七々瀬ルート感想

主人公の大学の同期で連絡の取れなくなった彼を心配し町を訪れる。声優は奏カスカさん。
共通からの分岐で町から脱出することを選ぶと進める事が出来る。
気さくな性格で女性陣では年長者な事もあり最後に合流したがすぐに打ち解ける事が出来たし、鈴や陽渚からは大人の女性として慕われてる。
実は主人公とは大学に入る前予備校で知り合っていて、一度だけだが身体の関係を持っていた。
その日以降普通の友達でいよう、という七々瀬からの約束に縛られ大学でも恋仲に発展する事は無かったが、幽世からの脱出の糸口を見つける為に入った宿屋で七々瀬はケガレに当てられ秘めていた想いを打ち明けて、事あるごとに主人公に「好き」であることを口ずさむようになる。
これには主人公も意識せざるを得なく、かつて交わした七々瀬との友達でいようという約束が頭にありつつも次第に気持ちが抑えられなくなり、元の世界に戻ったら告白するという大きな目標にもなった。
まぁ、恋人でもないのに好きと言われ続けて意識しない方がおかしいよな。
七々瀬の祖父の日記から町では若い娘を生贄を捧げる風習が続いてる事など町の深い闇に触れるが、すべてが明かされることなく脱出の手段が分かり、シンジュの妨害はあったが月海の助けもあり全員無事に元の世界に戻る事に成功。
このとき最後に残った主人公とシンジュの会話で「...嘘つき」というセリフが出てきたのがすごく気がかりだった。
七々瀬と主人公の関係を知り彼女を好きなのか確認した後、ショックを受けたシンジュは諦めたような冷めたような態度を取ってからの嘘つきはすごく意味深に聞こえた。
シンジュのルートに進めばその訳が分かるかもしれないのでその時を楽しみに待ちたいと思う。
かくして無事に現世に戻ってきた主人公たちは、ケガレの影響も残っておらず普通の生活を送ることが出来たし、不完全で不安定な幽世だったため後にやちよたちの家系が調べたら消滅していたので謎は残るが一件落着となる。
その後二人は晴れて恋人となりめでたしめでたし。この騒動に巻き込まれたおかげでお互いの気持ちに素直になり、両想いになれたのは二人にとって良い事だったと素直に思う。
シナリオが短いのでそこまで感情移入出来なかったけど、END後フローチャートに追加された水着Hがメチャクチャエロくて最高でした!
新沼 鈴ルート感想

主人公の幼なじみで作品では最年少ヒロイン。声優は黒瀬アイルさん。
陽渚と同じで生まれも育ちも心珠町で明るい性格の少女で、他ヒロインがクール系なので唯一無二のポジションとなってる。
表情も豊かでテンションが高いとき、図星を付かれ動揺してるときなど色々な表情を見せてくれるので見ていて飽きない。
周りを明るくさせるのが得意な鈴だが、陽渚と一緒に廃村になった心珠町に来る前は祖母の死がきっかけで両親が不仲になったり、学園の交友関係もうまくいかなったりと辛い日常過ごしていたらしい。
幽世を脱出し現世に帰りたいが、帰っても辛い日々が待ってるという思いを人形たちに汲み取られ、幸せな日々が続く夢の世界に主人公と一緒に閉じ込められてしまう。
シンジュの助けと主人公の鈴に対する熱い想いをぶつけられた鈴は、夢から覚め現世に戻る事を決意してくれた!
現世に戻る為の人形流しの儀式が成功し無事に戻り、鈴が行方不明になった事がショックだった両親や仲違いしてた友人とも仲直り出来るようになったし、人形に込められた町の人々の想いに向け鈴を幸せにする約束をした主人公がちゃんと彼女と幸せな家庭も築いたので気持ちのいいハッピーエンドだった。
黒澤のおばあちゃんからマカロニサラダのレシピを教わり、二人の子供も大好きだと言ってたのはクスっときましたw
ちなみにこのルートでも脱出の時にシンジュが嘘つきとつぶやいていたのでやはり気になってしまう。共通の時点でシンジュ=月海(の何か)だと思ってるので多分そういうことだよな。
龍ヶ燈 やちよルート感想

心珠町にある常世の宝を回収する使命を持った少女。声優は花月さやさん。
冷静でしっかり者なやちよは龍ヶ燈という特別な家系の人間で、霊的なものや幽世のような異界に対応する知識や技術を持っているので今作における問題解決のMVP的存在。恐らく彼女が居なければ脱出は不可能だったと言えるほど重要なポジションを担ってる。
御汐家、睦峰家では双子が生まれた場合片方は巫女として扱いその存在を秘匿しオハコ様に仕え、高い霊力で人のケガレを引き取り癒す能力がある事が判明する。
人のケガレを癒すには性交する必要があり、約束を守り高い金を払える一部の人物にのみ接待してるが、これは資金調達や色々な支援などの見返りも含まれているだろうなと思った。
避妊もしないので巫女は当然子供ができ、生まれた子は海に捧げられ子を産んだ事を合図にオハコ様の贄として巫女は生きたまま匣に入れらるという事をしていたらしいが、これはかなり胸糞悪さを感じ両家の人としての業の深さがうかがえる。
やちよを生んだ睦峰の双子で巫女だった千恵と再開する場面だったり、彼女に名付けられた名前の意味など感動するシーンもいくつかありとても良かった。
やちよの父親は七々瀬の祖父というのが明かされてから二人の関係が気になった。親戚っていう簡単な言葉で片づけていいのだろうか。地味に気になる。
御汐 陽渚ルート感想

主人公と鈴の幼なじみで御汐神社の一人娘である。声優は佐倉もも花さん。
ついに明かされるオハコ様の正体や主人公たちの前に度々現れる月海の正体など物語の核心に迫る内容となっている。
それだけでなく陽渚に似てるシンジュの事や、7年前に主人公と陽渚、月海の身に起こった事実などようやくすべての謎が解き明かされます。
シンジュが匣の中に入ってるCGが出てきて「ついにあのCGのシーンか!」となっていたら、何故か主人公も一緒に入っていて「あれ?じゃあ今までみんなと一緒にいた君はいったい...」となり唖然としましたね。
現世に戻る手はずが整い最期の選択肢で海に散歩しにいくと陽渚ルートに進むが、常世に行けなかった人々の願いに邪魔されシンジュの犠牲により主人公たちだけが戻れる事に。
いつの日かシンジュが現世に帰れるよう祈り続けて物語が終わるので、彼女が本当に戻れるのか分からず切ない印象を受けた。
シンジュルート感想

主人公たちの前に現れる陽渚に似ている謎の女の子。声優は杏花さん。
正体ばらしちゃけど7年前の災害で亡くなったと思われていた月海本人である。
陽渚に似てると言う単語がキャラ紹介や作中にも出てくるが二人は双子で、生まれた時に月海は睦峰家に引き取られていたという極一部の人しか知らない秘密とされていた。
前作における籠女ポジションだが、今作では主人公たちを幽世に閉じ込めて酒池肉林の状態にしようとするのでどちらかというと敵側な印象だったけど、最終的には主人公たちと一緒に幽世から出ようとします。
終盤では陽渚ルートのように幽世からの脱出に失敗するが、こちらでは主人公がシンジュと共に幽世に残るので一人きりではなく大切な人と居られるし、陽渚の帰ってきて欲しいという気持ちも届いてるので希望を捨てずにいつか現世に帰れると信じたいですね。
Ture感想

最後の選択肢で海にも山にも行かない選択をすると進めるシナリオ。
過去オハコ様が入ってた本物の匣の一部が見つかり、そのおかげで常世への道を開ける事が出来るようになる。そうしてオハコ様と姫の力の一部はケガレとなった願いたちと共に常世に還って主人公たちも無事全員現実の世界に戻れるハッピーエンドと言える結末を迎えるようになります。
シンジュと陽渚が手を合わせて願いたちが常世へ行けるように祈る姿が幻想的で美しく、とても素晴らしいCGで一番の見どころと言えますね。
かつて交わした「3人はどこに行ってもずっと一緒」という約束がついに守られ、3人が幸せな形で結ばれてるのも大変良かった。
ただ、綺麗にまとまりすぎてインパクトとしては薄く、前作のような感動が生まれる事も無かったので普通にいいシナリオっていう感じです。
終わりに
前作同様、廃村を舞台にしたエロ×シナリオのバランスがとても良く期待を裏切らない内容だったのはすごく良かった。
今作は幼なじみで元気っ子な鈴とクールな性格でスタイル抜群なやちよが気に入っています。七々瀬や前作の籠女の見た目も好きだから、原画家のあおいあいうさんには是非とも次回作も続投して欲しいですw
声優さんに関しても久しぶり杏花さんの声が聴けたことの喜びと、佐倉もも花のエチエチボイスが最高だった。
このまま人気が出ればまたアペンドなりFDが出て3作品目にも繋がると思うのでシリーズが続く嬉しいな。

10,780円
おすすめ度4