pieces/渡り鳥のソムニウムをクリアしました!
のちにファンディスクが発売されるほど人気が高く、シナリオが良いと評価されているのでシナリオゲー好きな自分としても非常に気になってた作品。
Whirlpoolはキャラゲーを得意としてるイメージなのでおっかなびっくり触れてみたけど結構良かったですね!
ヒロインが可愛いのは当然として真相が気になるストーリーや世界観は作り込まれているし、タイトルに込めた意味なんかもずっと気になっていたけど最後のシナリオとなるTrueで意味も伝わったので、個人的には満足な内容と言えます。
ただ、最後のTrueまで行くのに結構時間が掛かるしヒロインルートでイチャラブはあるものの、メインヒロインである結愛を取り巻く世界の秘密が取り上げられるので、Trueまで行くまでにモヤモヤした気持ちになってしまうのはマイナスかもしれません。
それでは作品の事や、ゲームの感想について触れていきたいと思います!
おすすめ度3.5
pieces/渡り鳥のソムニウムとは

ブランド | Whirlpool |
発売日 | 2019年3月29日 |
ジャンル | AVG |
シナリオ | 近江谷宥、和泉万夜 |
原画 | 水鏡まみず |
どんなお話?
他人の夢に入り内容の改ざんが出来る能力を持つ主人公を初め、予知夢、寝ながら超人的行動をする、他人の悪夢を引き寄せてしまう、自分そっくりな人物と夢でつながるなど、夢にまつわる話を中心にヒロイン達と恋愛していくお話。
この作品のメインヒロインは白のワンピースを着ている結愛という少女で、彼女に一目惚れした主人公が結愛の悩みである悪夢を引き寄せる能力で誰かの悪夢を見てしまう事を解決する事をきっかけに、天使が眠る町ミッテベルで少しずつ世界の謎に触れその秘密に迫っていくという内容となってます。
プレイ時間
総プレイ時間は22時間
共通、各ヒロインルート×4、Trueとあったのでオールクリアまで時間はかかりましたね。
選択肢も少なく個別分岐でセーブ&ロードでいけるので自力でなんとかなるし、Trueで選択肢は一つだけなのでこちらもセーブ&ロードで解決するのは分かりやすくて良心的でした。
Hシーンについて
H度3.5
回想にて20シーン
水鏡まみずさんの原画と塗りでヒロイン達の裸体がいやらしく表現されていて素晴らしかった。
トータルでは結愛が実用性高く、定番の窓におっぱい押し付けながらバックや雨が降った後小屋で全裸正常位などがめっちゃ興奮した。主人公の妄想とはいえ結愛のオナニーも見てはいけない感じが背徳感があり最高と言えますね!
先輩である深織も初めてが野外だったりお風呂でHするのが良かった。眠ってる姿が印象的なので睡姦プレイが欲しかったけどパイズリで終わってしまったのはちょっともったいなかった。
意外にもロリ体型のありすも実用性あっておっぱいもつるぺたでは無かったのは評価が高い。ガチの貧乳好きには物足りないかも?
紬はナイスバディな体型だけど構図と感情移入が薄いせいかあまり興奮出来なかった。
この次はネタバレありの感想を書いていきますので、見るとやる気が薄れる方はこれ以上進まないようにしてください!
感想

ヒロインたちの可愛さやイベントCGもレベルが高いのはさすが水鏡まみずさんと言える。
シナリオも天使が眠る町ミッテベルという伝承をモチーフに、登場人物たちそれぞれが夢をテーマに活躍する様も見ていて面白かったな。
主人公が結構どもりながらしゃべるのは気になったし、特に意味は無いように感じたのでライターがキャラ付けしようとした結果なのか?読みづらいし終始情けなさを感じてそこは不満でした。
後はヒロインの視点でテキスト進むとき、いきなり変更するのが慣れなくて別のゲームで○○視点とか、テキスト枠の色が変わるのホント親切だな~、と業界の努力に有難さを感じさせられた。
君原 結愛ルート感想

街から離れた場所にある館に相棒のカステラと一緒に住んでる女の子。声優は夏和小さん。
眠ると他人の悪夢を見てしまう体質の持ち主。強い悪夢になると結愛が起きてても強制的に夢の共有が行われ眠ってしまうので屋敷の外から出られない生活を強いられている。
一度は貴美香の悪夢から解放されるも、学園祭の劇のプレッシャーで変な夢を見る貴美香の夢の共有はまさしく悪夢のような出来事だが、今回はネタシナリオだったので笑いまくったw
その後かつて学園に通っていた結愛とある友達が仲違いしたことがきっかけで、結愛が悪夢に囚われていたことが分かり、結愛を悪夢から解放する為に主人公は事の顛末を聞き出し二人の仲を取り持つことに成功。
恋人同士になってイチャラブはあったものの、主人公の夢渡りの能力と結愛の悪夢を引き寄せる能力は幼い頃に二人が交換したという事実が判明し、ミステリアスな展開になるも恋人になった二人は幸せな日々を過ごしていく様子で終わってしまう。
Trueがあるので詳しい内容はそこで明かされるだろうからこれ以上は考えても仕方ない。
もっと結愛とのイチャラブを楽しみたかったけど物足りないと感じるぐらい短くて不完全燃焼。残りのヒロイン3人攻略後を楽しみにして待つしかない!
小鳥遊 紬ルート感想

主人公の幼なじみで何かと世話を焼きたがる同級生。声優は鈴谷まやさん。
他のヒロインに比べ夢にまつわるエピソードが無いので気にしなかったけど、実は予知夢を見る事ができ幼いころからその能力は発現していた。
詳しくは明かされなかったが結愛とは過去に面識があり、彼女をミッテベルから連れ出す事が紬の使命であるようだ。
紬が語った昔話によれば結愛の心は悪者によりミッテベルに囚われてしまい、侍女である紬は結愛の心を取り戻すために別の国からやってきたという。
これが本当ならミッテベルという街の在り方に疑問が出る。人の心を捕らえるならそこに住む住人は本当に生きているのか?物理的に存在しているのかなど謎だらけなのでTrueまで読まないとはっきりしないだろうな。
断片的なシナリオのせいで紬のよさがいまいち伝わらないのは残念。黒髪ナイスバディ幼なじみで可愛いけど恋愛描写に関してはあっさりとした内容だった。
藍野 深織ルート感想

昼寝部部長で学園の3年生。声優はそよかぜみらいさん。
寝てる時に超人的な動きが出来る能力を持ち、掃除に鳥の巣箱の製作、図書室の本の整理など何でもこなす姿は周囲から「眠り姫」の異名で親しまれている。
登場するとほぼ寝てるので最初は興味無かったけど、個別ルートでは深織に好意を寄せる主人公とその気持ちに応える深織の姿が見ていて心地よい。
幽霊を怖がったり、主人公が晃司に持たされたエロ本が気に入らなくてH禁止令を出すのも、年頃の女の子らしさが見れてどんどん好感度が上がっていった。
平均20時間は寝て過ごす生活の深織も恋を知ってからは起きてる時間の方が長くなっていくが、彼女には結愛に変わって世界を維持する役割があり、その為に強制力が働き本人は起きていたいのに眠らされる事態に発展。
主人公の他人の夢に介入する能力で抵抗するが、幾度かのやりとりで獏と呼ばれる夢を食べる獣に深織は食べられてしまうもそれは逆に彼女を守る為に獏が取った選択だった。
この後深織から結愛に役割が移り、結愛は永い眠りについてしまうけどいつか結愛の力になる為にそして街の人々の支えになるよう深織は「医者になる夢」を目標にしていくとこで終了。
能力があろうと無かろうと誰かのために頑張れる深織がとても素敵で優しいお話だった。
ここでも天使や夢など世界について断片的な話が出てきたけど、綺麗に終わったので読みごたえはありましたね。
美城 ありすルート感想

主人公の一つ下の学年で自称みんなの妹な明るい性格の娘。声優は鹿野まなかさん。
どこかの世界でありすそっくりな女の子の「アイドルになる」夢を応援する為に、ありすは時計台で子守歌が歌えるように主人公に協力してもらい、最終的に街のアイドルとしてデビューするぐらい成功していく。
そんな中でありすの悲しい過去や病気の母親の話が出てきてかなり重い内容だったけど問題は解決しハッピーエンドで締めくくれたのは良かった。
ありすの話は母娘の愛やもう一人のありすとのエピソードで泣いてしまうくらい心に刺さりましたね。こういうの弱いので…
最初は妹キャラとして絡んできて「元気な娘だなー」ぐらいにしか思ってなかったが、ルートに入って夢を叶えたり恋人として過ごす姿は可愛かったりと気付けば好感度が上がっていたヒロインでしたw
True感想

結愛ルートの続きからでここまで多くの謎が出てきたけどこの話ですべて完結し、それだけじゃなく様々なステップを踏んでエンディングまで持ってく流れは完璧だった。
幼い頃の記憶を失った主人公の過去、結愛の持つ悪夢を引き寄せる力など疑問が残ってた部分もここで回収されたのでメチャクチャすっきりした。
ミッテベルがかつて天使が見ていた夢の一部で、そこに住む人々たちの意思で現実の世界に帰っていく中、心残りがないようにそれぞれが満足いく形で消えていく様は、穏やかに世界が終末に向かっていくいい演出だった。
ありす、深織、紬と順番にヒロインたちと別れをしていく中、サブキャラで親友の晃司や貴美香もちゃんと見せ場があったのも個人的に評価が高いポイント。
結愛が中心でシナリオが動いてたから彼女が天使の生まれ変わりとか色々と考えてたけど、実は主人公こそがとんでない存在で、遥か昔に天使に作られた世界を導く存在が転生した姿だった。
最愛の結愛とも別れて消え去る中、創造主であり母親である天使が探していた「尊いもの」を見つける事ができミッテベルでの物語は幕を閉じた。
この後は現実世界での結愛たちの生活が描かれていき、ヒロインルートでみんなが目標にしてた夢が現実で叶っていて晴れ晴れとした気分になるし、天使もようやく使命を達成できたしでみんな幸せなハッピーエンド。こういうのでいいんだよ。
愛を知った天使も母親としてダメだったこともあり、主人公に人間としての生を与えミッテベルで触れ合った人たちと、もう一度再会できるようにしたのはまさに天使の愛がさせる奇跡です。
終わりに
居心地良さそうな世界観にメインもサブも魅力的なキャラクターたち、読み応えあるシナリオが素晴らしい作品だったと思う。
プレイ前は結愛が好きだったけど、深織が自分の中の一番のヒロインになっていた。やっぱ年上キャラは最高だぜ!
地味に貴美香も好きでお嬢様、縦ロール、高飛車とかオーバキル過ぎて攻略出来ないのが辛いけど、FDだと彼女のルートも用意されているのでプレイするのが楽しみになっている。
現実世界のイベントCGの一部にて、初情スプリンクルのラーメン大好きな雫の後ろ姿が映ってたのはファンサービス抜群でテンション上がったwこういう遊び心は大事なので嬉しい演出。
シナリオのいいキャラゲーなのが自分の中の最終評価で、ヒロインルートが独立して楽しめるなら万人受けするのにTrueまでやりきらないと不完全燃焼になるので強くおすすめ出来ない。
ブランドファンなら買ってもいいし、難解な物語でもないのでキャラクターやゲームの雰囲気に惹かれるなら後悔はしないと思います!
おすすめ度3.5